研究課題/領域番号 |
05640183
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
長田 尚 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00030338)
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研究分担者 |
藤井 正俊 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (10030462)
北村 和雄 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (30030381)
片山 良一 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (10093395)
安井 義和 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (20030372)
長田 まりゑ 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (80030378)
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キーワード | 作用素環 / ガロア理論 / 指数 / 接合積 / 因子環 / 自己準同型写像 |
研究概要 |
作用素環の構造解明のための手段として、今までは、主として、作用素環とその自己同型写像が与えられ、または、W*-(または、C*-)力学系が与えられたとき、いくつかの条件の下でGalois理論や接合積を考えてきた。ここでも、今までの形でのGalois理論を通しての構造解明も考えてきた。しかし、V.Jonesによる指数理論以降、環と部分環が与えられたとき、その包含関係によりある意味で自然な形で一種の力学系が得られることが知られてきた。この指数理論を元にしての部分環の間の構造も、今までのGaloias理論を元とした構造解析の拡張として捉え研究を進めてきた。 研究代表者は、作用素環とその部分環との指数が有限であるというのは、単純環のガロア理論における「正規基」が得られるということに対応するという考えの下に中間部分環の個数の決定を試みた。この個数が有限であることは、綿谷により示されているが、有限群による接合積と元の環との中間部分群を考えてもその指数のみでは決定出来ないことは分かるが、現在、結論は得られていない。今後も、この研究を続けていく予定である。 研究組織内の片山良一は、環と部分環が与えられると、その環は部分環の両側加群とみなせるが、それに基づき、テンソル環を構成し、その上に生成作用素と消滅作用素を定義し、これらで生成されたC*-環の構造を調べた。有限次元環からはじめるとCuntz-Krieger環が現れることやその指数等について考察した。 また、同組織内の長田まりゑは、因子環とその部分環の包含関係が与えられている時、その包含関係を、ある種の自己準同型写像の性質によって決定出来るのではという考えの下で、自己準同型写像を用いて、新しい環の構成に取り組み種々の結果を得た。
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