研究課題/領域番号 |
05640213
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
釜江 哲郎 大阪市立大学, 理学部, 教授 (80047258)
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研究分担者 |
高橋 智 大阪市立大学, 理学部, 助手 (70226835)
伊達山 正人 大阪市立大学, 理学部, 講師 (10163718)
藤井 準二 大阪市立大学, 理学部, 講師 (60117968)
小松 孝 大阪市立大学, 理学部, 教授 (80047365)
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キーワード | エルゴード理論 / フラクタル / 自己線形性 / 最小コサイクル / ペアノ関数 / ルーディン・シャピロ関数 |
研究概要 |
エルゴード理論のフラクタル図形への応用に関して特に成果があったのでこれを中心に報告する。Peano関数のように到る所微分不可能な連続関数のあるクラスは自己線形性をもっている。このような関数のクラスを拡張し、『フラクタル』関数と呼ばれるに値する可能な限り広いクラスを設定した。同時に、各々の関数はその定義域を實軸からそれを含む自然な領域(ある種のコンパクト化)へと拡張し、その上の移動力学系に関するコサイクルとして定式化した。このようにして得られるコサイクルのクラスは、scaling propertyをもつ最小コサイクルと呼ばれる。本研究では、このコサイクルのクラスについての研究をおこなった。その結果、(1)このようなコサイクルを保存するscaling全体が正数の全体であるか、または、ある正数の整数冪の全体かのいずれかである。(2)これが正数全体となる例が存在する。(3)コサイクルの容量がある大きさ以下の場合は、(1)における後者の場合となる。(4)コサイクルによって生成される力学上には移動に関して不変な確率測度が唯一定まる。この確率測度は自己相似性をもっている。 以上の諸点が明らかとなった。
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