研究概要 |
諸般の事情により当初予定していた研究順序を変更、代表者藤原は離散部分群の研究を後回しとし、可解り一群の単項表現の研究を行った。指数型の可解り一群G=expgの単項表現をfeg^*における2つの実polarizationから構成する。pij=ind^G_<Hj>X_f.Hj=exphj.x_f(expx)=e^<if(x)> (xehj.j=1,2)、ここにindは表現の誘導を表し、h_1,h_2はfeg^*における実polarizationである。この時、pi_1,pi_2はユニタリ同値であり、pi_1からpi_2への繋絡作用素が具体的に(但し、hjはPulanszkyの条件をみたすものとする) (T_<h2h1>phi)(g)=phi_<H2/H1nH2>phi(gh)x_f(h)DELTA^<-1/2>_<H2.G>(h)dnu(h)(geG) …(*) で与えられると予想されている。ここにDELTA_<H2.G>はH_2,Gのモジュラー関数の比であり、nuはある種の測度である。 代表者藤原はフランスメッス大学のDidier Arnal,Jean Luduig両教授の協力を得て、h_1+h_2がqの部分り一環になる時、又はh_1,h_2の少くとも一方がM.Vergneの構成法が与えるものである時、この予想が成立することを示した。更に一般の場合は第3のpolariqation hoとしてM.Vergneの構成によるものを介入させ、繋絡作用素を T_<h2h1>=e〓T_<h2h0>・T_<h0h1> で与える。ここでtauはMaslonu指数を表し、T_<h2h0>,T_<h0h1>はそれぞれ(*)を正規化した等長作用素である。この時T_<h2h1>はh_0の選び方に依らず (T_<h2h1>phi)(e)=phi_<H2>/H_<1nH2> phi(h)Xf(h)DELTA^<-H2>_<H2G>(h)dnu(h) (e:Gの単位元) がH_1を法として十分小さな台をもつphie〓^∞_<pi1>に対して成立する事がわかった。これらの結果はArnal、藤原、Ludwigの共者論文として準備中である。 分担者金光、塚田はそれぞれ整数論的、数理物理学的視点から研究を続行中である。
|