研究概要 |
代表者藤原は指数型可解リー群の単項表現に関する調和解析の研究を行ない、以下の結果を得た。 1.同値な既約単項ユニタリ表現間の繋絡作用素について(フランスMetz大学のD.Arnal,J.Ludwig両教授との共同研究). (1).表現がVergne型Polarizationから誘導される場合に作用素の具体的な記述。 (2).Maslov指数を用いた合成公式を満たす繋絡作用素の構成。 (3).一般の作用素の単位元における局所表示。 2.Penny型プランシュレル公式の応用として、連結・単連結な巾零リー群の有限重複度をもつ単項表現に伴う不変微分作用素環が可換であるというCorwinとGreenleaf両氏の結果のより直接的な別証明を与えた。 3.両側半不変な超関数の空間の次元が単項表現の既約分解における重複度に等しいという、いわゆるFrobeniusの相互律を、超関数の台に制限をつけた弱い形で、指標付きの巾零対称空間に対して証明した。 分担者金光はリーマン予想の周次を研究し、以下の結果を得た。 1.ファーレイ分数による、1/3,1/4の短区間上の和の評価により、リーマン予想の同値条件が得られる事を示した。又、今迄知られていた巾乗モーメントによる同値条件を明確にし、古典的なフラネルの公式の根拠が実は一般デデキント和の相互法則にあるという事実を明らかにできた。 2.フルヴィッツ-レルヒ・ゼータ函数の値を含む級数の値を閉じた形に表す問題を一般化して証明した。 3.フルヴィッツ-ゼータ函数の値を含む級数の閉じた形の計算に成功した。 これらの結果はすべて現在投稿中である。
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