研究課題/領域番号 |
05640248
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
中神 潤一 千葉大学, 理学部, 助教授 (30092076)
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研究分担者 |
宮本 育子 千葉大学, 理学部, 助手 (00009606)
吉田 英信 千葉大学, 理学部, 教授 (60009280)
田栗 正章 千葉大学, 理学部, 教授 (10009607)
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キーワード | 多段決定過程 / ファジー推移関係 / ファジーポテンシャル / ファジー極限 / リサンプル法 / ジャックナイフ統計量 / 漸近展開 |
研究概要 |
多段決定過程の情報構造を調べるのに、最も完成されたモデルはマルコフ決定過程である。本研究は、この構造をファジーシステムに適用した。ファジー推移関係に線形性を導入することにより、次の3つの結果が得られた。 1.ファジー集合のコムパクト性と推移関係の縮小性を仮定することにより、極限における状態を特徴づける、ポテンシャルとファジー関係方程式を導き、その性質を考察した。これは学術論文になった。 2.上記の仮定を取り除き、一般的にファジー集合の極限の研究も行なった。この場合には、ファジー集合に半順序を導入することで、本質的な解決となった。これは修正が終わり、雑誌に発表予定である。 3.この半順序の導入により、利得構造を含むファジー決定過程を扱えることになった。パレート最適性による数理計画問題を扱えることになり、現在、明るい見通しの上で研究している。この内容は、学会・研究集会で発表することになった。 これら3つの論文の作成にあたり、マイコン・ワークステーションの利用により、例題の提示、将来の見通しが容易になった。 次に、統計学における情報構造の研究においては、リサンプル法によるジャックナイフ法を採り上げて、検討を行った。 その結果バイアス修正統計量とジャックナイフ統計量の違いを、各種の漸近展開から解明することができた。また各種のシミュレーションも併せて行い、特に相関係数や変動係数の場合についての情報抽出の構造に関する知見が得られた。
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