• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1993 年度 実績報告書

“217.5±2.5mmのこぶ"を示す炭素質物質の構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 05640305
研究機関電気通信大学

研究代表者

坂田 朗  電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (90017393)

研究分担者 和田 節子  電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (30017404)
キーワード星間塵 / 星間減光 / 紫外スペクトル / 炭素質星間塵 / 炭素質微粒子 / 微粒子散乱
研究概要

研究の目的 本研究は、"217.5±2.5nmのこぶ"を示す急冷炭素質物質(QCC)の構造解析を目的としている。本年度はそのため、1.QCCの元素分析のための基本条件の確定、2.プラズマから直接急冷した未変成QCCの核磁気共鳴(NMR)分析、3.熱変成QCCの類似物質である、炭化水素燃焼炎から生じる炭素微粒子を多量に製造する装置の製作、4.ワークステーションを用いたデータ処理システムの設定を行った。
得られた結果 1.QCCの元素分析のために、理化学研究所にあるPerkin Elmer 240 CHN Analyzerを用いて、微少量の試料でCHOの元素分析ができるよう、基本条件を設定した。元素分析には、1.5mgの試料を白金薄板でつくったボートに入れる。
2.未変成QCCをメタノールに溶解し、NMR測定を行った。大部分がメタノールに溶ける。溶解直後ただちに測定を行い、それ以後測定を続けNMRスペクトルの変化を追跡した。溶解直後に見られたピークは、数分後には消滅し、安定したスペクトルが得られない。メタノールに溶解したQCCは、非常に反応性に富み、正確な分析には新たな工夫(溶媒の種類、温度などの検討)が必要であることがわかった。
3.QCCの類似物質として、高温燃焼ガスからの急冷固体であるいわゆる"煤"を多量に製造する工夫を行った。原料として、メタンをはじめ炭素数が8までの直鎖飽和炭化水素を不完全燃焼させ、燃焼炎上部に冷却した石英ガラス製の器をかぶせることにより、その器の内壁に多量に"煤"を析出させることができた。これを対照試料として、熱変成QCCの構造解析を進める。
4.熱変成QCCの減光スペクトルと、観測された星間減光曲線の比較を行うため、スペクトル解析が高速でできるワークステーション(東芝AS4050EGXシステム、103万円)を購入し、稼動させた。
当初計画のESCA、Augerを用いた表面分析は装置の整備の遅れなどから、次年度以後に行うこととした

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Sakata,A.et.al.: "Ultraviolet Spectra of Quenched Carbonaceous Composite Derivative Comparison to the“217 Nanometer"Interstellar Absorption Feature" Astrophysical Journal. 430 in press. (1994)

URL: 

公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi