研究課題/領域番号 |
05640315
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
蓬茨 霊運 立教大学, 理学部, 教授 (70062601)
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研究分担者 |
矢部 孝 群馬大学, 工学部, 教授 (60016665)
柴崎 徳明 立教大学, 理学部, 助教授 (50206124)
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キーワード | パルサー風 / ジェット / 超新星残骸 / 衝撃波 / 粒子加速 / シンクロトロン輻射 |
研究概要 |
ジェットあるいはパルサー風と超新星残骸との相互作用を次のような描像のもとで調べた。超新星残骸のシェルは膨張しているが、ジェットがぶつかる部分の膨張は他の部分に較べ、速くなる。ジェットがシェルを押し出していく過程で、ジェットの中にはリバース衝撃波が生じる。リバース衝撃波面においてフェルミの一次加速がおき、高エネルギーの電子ができる。相対論的な高エネルギー電子によるシンクロトロン輻射でX線が放射される。過去一年間の研究で次のような成果が得られた。 1.ジェットがぶつかっている部分のシェルの運動とリバース衝撃波の伝播に関し、解析解を得ることができた。 2.リバース衝撃波の伝播には3つの特徴的なパターンがあり、どれになるかは星間物質に対するジェットの密度の比(R)で決まる。R>1/9ならばリバース衝撃波もシェルと同じように外側に向って移動していく。リバース衝撃波の位置は、R〜1/9ならば余り変化せず、Rく1/9ならば内側に向って移動する。 3.X線のスペクトルはリバース衝撃波面を離れるにつれ、そのベキ指数がalpha=0.5からalpha=1と大きくなる。 4.上の結果をジェットをもつことでよく知られたSS433とそれをとりまくシェル状の電波源W50に応用した。理論と観測との比較から、星間物質の密度は〜0.01cm^<-3>、ジェットの噴出期間は〜10^<-4>年であることがわかった。
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