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1995 年度 実績報告書

超対称と統一理論

研究課題

研究課題/領域番号 05640334
研究機関東京工業大学

研究代表者

坂井 典佑  東京工業大学, 理学部, 教授 (80108448)

研究分担者 金杉 弘隆  東京工業大学, 理学部, 助手 (30016076)
谷井 義彰  埼玉大学, 理学部, 助手 (50207172)
キーワード超対称性 / 統一理論 / 電気双極子能率 / 光円錐量子化 / 行列模型 / ディラトン / 2+ε次元 / 繰り込み群
研究概要

統一理論の最有力候補である弦理論の理解を深めるために、行列模型に対して繰り込み群を用いて二次元量子重力理論を研究した。我々は行列模型については、繰り込み群方程式が予想に反して非線形となることを発見したが、さらに一行列模型の場合だけでなく、二行列模型に対しても同様の非線形繰り込み群方程式が成り立つことを示した。具体的に臨界指数などの有用な情報を得ることができた。
一方、量子重力のもう一つの定式化として2+ε次元での量子重力理論がある。すなわち、二次元では重力が繰り込み可能になるはずだという点に着目して、高次元での量子重力を解析接続によって得ようという立場である。特にディラトンと呼ばれるスカラー場がある場合が興味深い。我々はディラトン重力が非線形シグマ模型に結合している場合を取り上げ、繰り込みを実行した。
超対称統一理論では超対称性の破れが大きな問題である。重力の中に埋め込めば超対称性の破れを与えるギ-ジ-ノ凝縮について、超対称ゲージ理論を用いて考察した。具体的な模型としては2次元超対称ゲージ理論を取り上げ、方法としては光円錐量子化の方法を用いた。数百個の状態の間のハミルトニアンを厳密に対角化することによって質量スペクトルを求めた。その際超対称性が保たれる正則化を行うことに成功した。
CPの破れを検証し得る実験として中性子電気双極能率がある。超対称模型でこの値がどのようになるかを最小模型で検討し、現在の実験の精度よりも数桁精度を上げれば観測に掛かる可能性があることを示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] S.Higuchi,C.Itoi,S.Nishigaki and N.Sakai: "Renormalization Group Flow in One- and Two-Matrix Models" Nucl. Phys. B. B434. 283-320 (1995)

  • [文献書誌] T.Inui,Y.Mimura,N.Sakai,and T.Sasaki: "Neutron Electric Dipole Moment in the Minimal Supersymmetric Standard" Nucl. Phys. B. B449. 49-68 (1995)

  • [文献書誌] Y.Matsumura,N.Sakai,T.Sakai: "Mass Spectra of Supersymmetric Yang-Mills Theories in 1+1 Dimensions" Phys. Rev. D. D52. 2446-2461 (1995)

  • [文献書誌] S.Kojima,N.Sakai and Y.Tanii: "Dilaton Gravity Coupled to a Nonlinear Sigma Model in 2+ Dimensions" Int. J. Mod. Phys. A. A10. 2391-2400 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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