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1995 年度 実績報告書

初期宇宙における量子トンネル現象

研究課題

研究課題/領域番号 05640342
研究機関大阪大学

研究代表者

佐々木 節  大阪大学, 理学部, 教授 (70162386)

キーワード多自由度量子トンネル現象 / インフレーション宇宙 / 真空の相転移 / 宇宙の大域的構造 / 宇宙背景輻射の揺らぎ
研究概要

初期宇宙における量子トンネル現象には,場の真空の相転移をはじめとして,インフレーション宇宙における様々な位相的欠陥の生成などがあり,それらは宇宙の大域的構造形成に深く関わっている.本研究では,こうした宇宙特有の環境下での量子トンネル現象の一般的・系統的な解析を目指して研究を進めた.以下はその成果である.
前年度までに偽の真空の背景時空がド・ジッター時空であることを考慮した真空のモード関数を求めることに成功した.そして通常の双曲空間では規格化できないモード(超曲率モード)が曲がった時空上では不可欠であることを発見したが,今年度,泡自身の壁の揺らぎも考慮に入れた定式化を行なった結果,そのモードも超曲率モードであり,その泡の内部状態への寄与が,一般には無視できないことが判明した.
これらの結果とインフレーション宇宙モデルを組み合わせ,新たに開いた宇宙の「一つ泡インフレーションモデル」を提唱した.また,(1)で判明した超曲率モードの宇宙背景放射の大角度温度揺らぎへの影響を簡単な宇宙モデルについて解析し,モデルへの制限を調べた.その結果,現在の大域的構造を説明する開いた宇宙のインフレーションモデルが十分可能であることを確かめた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 山本一博: "Large-angle cosmic microwave background anisotropy in an open universe in the one-bubble in flationary scenavic" Astrophysical Journal. 455. 412-418 (1995)

  • [文献書誌] 佐々木 節: "A general analytic formula for the Spectral index of the density pertulbations produced during inflation" Progress of Theoretical Physics. 95. 71-78 (1996)

  • [文献書誌] 浜崎 崇: "Self excitation of the tunneling field in false vacuum decay" Physical Review D. (in press). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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