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1993 年度 実績報告書

エピタキシャル成長法による絶縁体薄膜の作成と光物性評価

研究課題

研究課題/領域番号 05640392
研究機関大阪電気通信大学

研究代表者

大野 宣人  大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (20194251)

研究分担者 橋本 哲  京都教育大学, 教育学部, 助教授 (10027708)
キーワードエピタキシャル成長 / 絶縁体薄膜 / アルカリハライド
研究概要

10^<-8>torr以下の高真空下で、80Kの低温にてHIガスをKC1単結晶基板上に蒸着した後、基板温度を上昇させて吸収スペクトルをモニターしながらその変化の様子を調べた。その結果、180〜220Kの温度領域で、KCl単結晶基板上に数10A程度のKI薄膜結晶が育成することが明らかになった。
得られた薄膜結晶の結晶性を評価すべく、吸収スペクトル、発光スペクトルおよび観測された発光帯の励起スペクトルを,10Kの低温にて測定した。MBE法によって作製されたKCl/KI超格子の結果、およびこれまで詳しく研究されているバルクの結果と比較することにより、得られた薄膜結晶は極めて良質でかつ均一であることがわかった。また、成膜コントローラーを用いてHIの蒸着量を変化させて得られる薄膜結晶の膜厚を調べたが、薄膜の厚さはHIの蒸着量にほとんど影響されないことがわかった。以上のことより、本薄膜結晶育成法を「反応エピタキシー法」と命名した。現在、他の物質系についても反応エピタキシー成長が可能な最適条件、すなわち、基板と蒸着物質間の整合性、成長速度の速さ、基板温度等について実験を行っており、これらを検討中である。
一方、これと平行して、通常のバルク状態では互いに異なる結晶構造の物質間でエピタキシャル成長を実現すべく作製装置を構築中である。すなわち、CsCl型結晶上にNaCl型結晶を、あるいは逆の場合を、高真空用蒸着装置を用いて高真空下でエピタキシャル成長させ、バルクでは実現出来ない種々のハロゲン化アルカリ薄膜単結晶の作製を準備中である。

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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