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1994 年度 実績報告書

エピタキシャル成長法による絶縁体薄膜の作成と光物性評価

研究課題

研究課題/領域番号 05640392
研究機関大阪電気通信大学

研究代表者

大野 宣人  大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (20194251)

研究分担者 橋本 哲  京都教育大学, 教育学部, 教授 (10027708)
キーワードエピタキシャル成長 / 絶縁体薄膜 / アルカリハライド
研究概要

昨年度までに、反応エピタキシ-法を用いて膜厚20Å程度のKI薄膜結晶をKCl単結晶基板上に作製し、主として光学的観点からその結晶性の評価を行ってきた。本年度は以下の点に主眼を置き研究を行った。
1.同成長法を用いて、膜厚の異なるアルカリハライド薄膜結晶を作製することを試みる。
2.作製した薄膜結晶の吸収および発光スペクトルの測定を行い、それらの膜厚依存性について調べ検討を行う。
3.これらの結果をMBE法等で得られている結果と比較・考察し、反応エピタキシ-成長法を用いて得られる薄膜結晶の結晶性についての評価を行う。
以上の結果、本年度は以下のような成果を得ることが出来た。
1.HIガスの噴き付け量により、薄膜結晶の膜厚をコントロールすることが可能であることが分かった。今回得られた薄膜結晶の膜厚は、これまでのものより厚く30Å〜350Åであった。
2.薄膜結晶の吸収スペクトルの測定より、膜厚が厚くなると励起子吸収帯のピークエネルギーは低エネルギー側にシフトし、60Å以上ではバルクのものとほぼ等しいことが分かった。
3.発光スペクトルにおいても、膜厚が60Å以上ではバルクのものとほぼ同じであった。
4.MBE法による結果との比較より、本成長法を用いて作製されたKI薄膜結晶は、結晶界面の数層を除いて、極めて歪みの少ない結晶性の良いものであることが示唆された。
現在,他の物質系についても反応エピタキシ-成長が可能な最適条件,すなわち,基板と蒸着物質間の整合性,成長速度の速さ,基板温度等について実験を行っており,これらについては今後の課題である。また,SEM,X線,ラマン散乱法等などによる評価のためには一度空気中に取り出さなければならず,この点も今後の工夫が必要である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Inaba: "Optical Study of Phase Separation in Alkali Halide Solid Solution" 7th Europhysical Conference on defects in insulating materials. (印刷中). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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