研究概要 |
新しく開拓したガスの阻止能測定用装置を用いてガスの阻止能を1%以下の精度(最高の精度)で測定することを目的とする。そのためにまず2つのガスチェンバー即ちガスをつめるチェンバーとつめない真空のチェンバーのgeometry及び測定器系の左右対称性を確立しなければならない。これをチェックするために,この2つのチェンバーのうち一方の窓にMoの薄膜をはり,他方の窓には何もはらない。これによってMoの阻止能をはかることができる。かようにして今回得られた結果を以前に測定した結果と比較したところ,ほゞconsistentな値を得ることができた。しかし全体としてノイズが大きく,電子回路系及び検出器に少々問題があることが判明した。これを克服すれば,ガスの圧力・温度の0.2%以内の絶対測定ができる見通はすでについているので,1%以下のガスの阻止能測定ができるはずである。 かようにして平成6年度中には(少ないマシンタイムではあるけれども),1%以下の最高の精度でもってガスの阻止能のデータを提供することができるであろう。
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