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1994 年度 実績報告書

固体の接触理論にもとずく震源過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05640470
研究機関横浜市立大学

研究代表者

吉岡 直人  横浜市立大学, 文理学部, 助教授 (10167728)

キーワード断層運動 / 岩石摩擦 / 表面接触 / アスペリティ / 弾塑性変形 / インデンテーション / トライボロジー
研究概要

以下に研究計画調書の目的に書かれた項目にしたがって、本年度の実績を報告する。
1.塑性変形、破壊を考慮したモデルの確立
接触する2つの面の真実接触部において、弾性変形を仮定したモデルにより、接触面の挙動を推定する試みがこれまでなされてきたが、本研究では、塑性変形をも取り込んだモデルを構築した。このモデルによるシミュレーションをおこなったところ、岩石実験において普遍性にみられるヒステリシスやオフセットが明瞭に現れた。これらの現象は従来、接触面における微小すべりが原因と考えられてきたが、塑性変形を考慮することで説明可能である。この結果は地震学会、AGUの大会で発表され、現在論文を投稿中である。
時間の寄与を考慮したモデルの確立
摩擦力が時間、あるいはすべり速度に依存するという事実は良く知られているが、そのミクロなプロセスは未解明である。このプロセスを詳細に調べる目的をもって、〓性材料を対象としたインデンテーションテストを行なった。この結果、アスペリティの変形速度はアスペリティの衝突速度に大きく依存するという新たな実験結果が得られた。この結果については、地震学会で発表され、現在論文に取りまとめている。
波動透過実験
接触面を通過する波動を観察し、接触面は透過波動にたいし、粘弾性的な性質を持つことが判明した。この結果についてはすで出版されている。
以上のように、計画した研究内容はおおむね順調に推移している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Naoto Yoshioka and M.Kikuchi: "Visco-elastic vesponse of joints to transmission waves" Geophysical Research Letters. 20. 1143-1146 (1993)

  • [文献書誌] 吉岡,直人: "地震学におけるトライボロジー(その1)-岩石の摩擦と断層力学-21GC02:トライボロジスト" 39. 105-110 (1994)

  • [文献書誌] 吉岡,直人: "地震学におけるトライボロジー(その2)-断層運動のマイクロメカニックス-" トライボロジスト. 39. 111-116 (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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