研究課題/領域番号 |
05640485
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
超高層物理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
藤井 良一 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (00132712)
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研究分担者 |
野澤 悟徳 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (60212130)
松浦 延夫 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (90209495)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | エレクトロダイナミクス / 磁気圏 / 電離圏 / 中性大気 / グローバル / EISCATレーダ / データベース / 共同利用 |
研究概要 |
本研究の目的は、地球磁気圏内のエネルギー解放過程に伴う磁気圏-電離圏-中性大気システム全体の物理過程を主要な物理パラメータである電流、プラズマの動き、プラズマ降下粒子及び中性風のエレクトロダイナミクスをグローバルなオーロラ分布を基準に定量的に導出し理解することにあった。地上、衛星データとして1)EISCATレーダデータ、2)地上磁場データ、3)米国と日本の衛星データを用いた。この研究は国際(ノルウェー、米国)、国内の研究機関との共同研究の下に行なわれた。平成5年度はデータの収集とデータベース化、解析を開始し、そのためのシステムのソフト/ハード両面の構築を行なった。最終年度の平成6年度も引き続きデータの収集とデータベース化及びシステムの拡張を行なった。特に専用のワークステーションと大容量のディスクを新たに配備して、データの収集及びネットワークによる全国の共同利用研究者への公開と提供の強化を行なった。更に解析用ソフトウェアの開発をIDLを搭載して行なえるようにした。これらは今後のEISCATレーダ等のデータ処理・解析の雛型システムになる。データ利用は国内を主に海外の研究者の利用にも供された。利用は9研究機関に上った。更に収集したデータベースや整備されたソフトウェアの最新情報を適宜共同研究者にニュースの形で伝えるとともに年度末には報告集を出版した。この種の研究は今回の経験と実績を元に今後も継続的に実施して行く予定である。本研究で新たに得られた知見としては、1)サブストーム時の電磁気圏を流れる電流やプラズマの運動の特性が解明されたこと、2)EISCATで測定された電子密度データから、降下電子のエネルギースペクトルが精度良く推定できることが分かったこと、さらに3)従来分かっていなかった中性風と地磁気擾乱との関係が高度方向の変動も含めて解明されたこと等が挙げられる。
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