研究分担者 |
菊地 崇 通信総合研究所, 宇宙科学部, 主任研究官
菊地 雅行 国立極地研究所, 研究系, 助手 (20270423)
行松 彰 国立極地研究所, 研究系, 助手 (70260007)
宮岡 宏 国立極地研究所, 情報科学センター, 助教授 (10150046)
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研究概要 |
1993年2月から1994年1月までの期間につき、昭和基地及びアイスランドチョルネスのイメージングリオメータデータを光磁気デイスク上に編集コピーし、サマリ-プロットを作成した。さらに,国立極地研究所内のローカルエリアネットワークを経由して,これらのデータを大型電子計算機に伝送し、大容量の12インチ光デイスク上にコピーを作成した。この期間中は,昭和基地側で,光磁気デイスク装置の故障によるデータの一部再生不能があった他は,データ取得・編集共に順調に行われ,データベースの作成が確実に進められた。 磁気圈モデルに基づく地磁気共役点位置の計算も順調に進み,共役点位置の季節変化,日変化の特性が明らかになった。また,片半球の観測視野を反対半球側にマッピングすると吸収領域の形態が変形することが明らかになり,単純に両半球の吸収領域の形態の類似性を比較することだけで共役性の高さを判定することが出来ないことが明らかになった。 両半球で同時に出現するオーロラ吸収画像の,観測視野内での位置のズレから,共役点位置を求めてみると,オーロラサブストームの開始期には,磁気圈磁場モデル計算による予測位置とかなり良い一致を示すが,擾乱の進行につれてモデル計算結果から大きくずれてゆくことが明らかになった。サブストーム開始期のデータを1年間にわたって抽出し,共役点位置の季節変化を調べてみたところ,昭和基地の共役点はチョルネス付近を中心に,5月頃はより低緯度寄りに,11月頃はより高緯度寄りに位置するという結果が得られた。これはモデル計算結果による予測と同傾向の季節変化であり,1年を通じてオーロラ画像を取得出来るイメージングリオメータによる共役点観測の有効性を示す解析結果といえる。
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