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1993 年度 実績報告書

絶滅したヤマイヌのDNAに基づく系統解析

研究課題

研究課題/領域番号 05640787
研究機関京都大学

研究代表者

相見 満  京都大学, 霊長類研究所, 助手 (50101241)

研究分担者 竹中 修  京都大学, 霊長類研究所, 教授 (00093261)
キーワードヤマイヌ / ニホンオオカミ / エゾオオカミ / 多変量分析 / DNA / PCR法
研究概要

この研究の要であるライデン博物館に保管されているヤマイヌの毛皮標本と形態資料を入手するとともに,ニホンオオカミの資料についても,大英博物館,北海道大学農学部附属博物館,和歌山大学教育学部,国立科学博物館のものを入手し,さらに調査の結果,国内では石川県立七尾高校と愛媛県立博物館にもニホンオオカミの標本があることが新たに判明した.これら既知の形態資料に関しては,ほぼ収集することができた.このように,今まで余り知られていなかった石川県立七尾高校と愛媛県立博物館にもニホンオオカミの資料が保管されていることを発掘するなど,資料収集の面では当初予期した以上の成果をあげることができた.その結果,現在までに収集できたニホンオオカミ,エゾオオカミ,タイリクオオカミ,イヌの資料は,毛皮資料がそれぞれ,3点,3点,2点,1点で,計測資料がそれぞれ,10点,2点,16点,10点にのぼった.
計測資料を多変量解析法の一種である正準相関分析を用いて検討したところ,タイリクオオカミとエゾオオカミがよく似ていること,イヌがそれらの近くに位置し,ニホンオオカミが離れたところに位置することが分かった.さらに,ヤマイヌとされているライデン博物館の3点の標本の内,b標本を除くaとc標本がニホンオオカミではなく,イヌではないかとの疑いがでてきた.この結果は,形態特徴にもとづく結果とも一致した.この疑問についてはさらに資料を収集し,確実なものにする予定である.
PCR増幅直接塩基配列決定法は,当初シーケンスラダーが得られなかったが,PCR増幅産物をアガロースを支持体とする電気泳動法によりバンドを精製すれば可能であることが解った.これにより本研究計画を進める基礎が出来たことを意味し前進であった.

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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