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1994 年度 実績報告書

PLAS法によるa-Si:H/aSi_3N_4:H界面の動的性質の解明

研究課題

研究課題/領域番号 05650011
研究機関岐阜大学

研究代表者

仁田 昌二  岐阜大学, 工学部, 教授 (90021584)

研究分担者 伊藤 貴司  岐阜大学, 工学部, 助手 (00223157)
野々村 修一  岐阜大学, 工学部, 助教授 (80164721)
キーワードアモルファスシリコンa-Si:H / 光ルミネッセンス / PLAS / 吸収係数 / TICS / TEOS / a-Si_3N_4:H / a-SiO_2
研究概要

[a].PLAS(photoluminescence absorption spectroscopy)の超薄膜構造について実験を行い、約500Aまでの測定は可能であるが、400A以下の測定が困難であることが分かった。その原因として(あ)基板の凹凸(2000Aのオーダ)(い)迷光を防ぐために用いているA1膜のヒロックの発生(う)シミュレーションから分かったクラッド層厚依存性等が分かった。
[b].PLAS構造の光の作る電磁界の解析を行い、コア層のa-Si:Hが薄くなると光のクラッド層へのしみだし(Goos-Hanchen)が大きくなり、それに耐えるだけの厚みを持つクラッド層が必要になることが分かった。
[c].上記の対策をした結果400Aのコアa-Si:Hについて8000Aのクラッド層を用いることによってPLASの測定に成功した。
[d].PLASから求める吸収係数は界面の影響を受けるため外部に金属電極を取り付けることによってPLAS信号の電圧依存性を調べることが可能である。(あ)まず電極としてAlを用いることによってPLAS信号の電圧依存性を明らかにした。(い)さらにITOスパッタ膜の作製を行い、それをもちいてMISIM系で電圧依存性と履歴の存在を見い出した。
[e].迷光防止用に使う金属として新しくNi-Cr、Ni、Crについて検討しヒロックを防止出来、さらにAlに比較して反射率が少ない小さいので、より優れていることが分かった。このためNi-Cr系用にスパッタ装置を設計製作し、これを用いてNi-Cr,Ni,Crのスパッタ膜を作りPLASに用いた。
[f].クラッド層としてSiO_2をSiH_4/O_2またはSiH_4/N_2Oのグロー放電分解で作製してきたがa-Si_3N_4:Hと比較して界面の性質は良くなかった。クラッド層としてTEOS(tetraethoxy silane)のグロー放電分解によるSiO_2を試作し良質な膜の作製に成功した。
[g].さらにTICS(tetraisocyanate silane)を用いて、界面の動的性質を悪くするOH基と水素Hを極度に減少させたa-SiO2膜の作製を行いPLASに用いた。その結果クラッド層としてSi_3N_4:Hを用いた場合よりも良質の界面特性を得ることに成功した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] S.Nitta et al.: "Studies of optical absorption coefficient a of a-Si:H by photoluminescence" J.Non-Cryst.Solids. 164-166. 913-916 (1993)

  • [文献書誌] S.Nitta: "Interface properties of a-Si:H/a-Si_3N_<4+x>and a-Si:H/SiO_2 elucidated by PLAS and its improvement by the atomic hydrogen" J.Non-Cryst.Solids. 137-138. 1071-1074 (1991)

  • [文献書誌] S.Nonomura et al.: "Photothemal deflection spectroscopy of hydrogenated amorphous silicon at low energies and et low temperatures" Philosophical Magazine B. 69. 335-348 (1994)

  • [文献書誌] S.Takeuchi et al.: "Optical Properties of random amorphous multilayers -Si:H/a-Si_3N_<4+x>" Solar Energy Materials and Solar Cells. 34. 439-447 (1994)

  • [文献書誌] S.Nitta et al.: "Optical properties of random amorphous semiconductor multilayers" Optoelectronics-Devices and Technologies. 9. 355-366 (1994)

  • [文献書誌] 仁田、野々村: "CPM,PDS,PLAS,PPES" 固体物理. 27. 928-930 (1992)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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