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1993 年度 実績報告書

時間分解発光測定によるレーザー励起脱離の動的過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05650027
研究機関横浜国立大学

研究代表者

田中 正俊  横浜国立大学, 工学部, 助教授 (90130400)

研究分担者 宇佐美 誠二  横浜国立大学, 工学部, 教授 (40017877)
キーワードレーザー脱離 / 時間分解発光測定 / 動的過程 / レーザーアブレーション
研究概要

非点収差補正マルチチャンネル分光器(購入備品)の設置により,発光時間分解測定系の空間分解能が著しく向上し,通常の空間対時間,波長対時間に加えて,今回提案した特定波長における空間対時間の,合計3種類の配置で測定することが可能になった.第一段階として,Nd:YAGレーザーの繰り返し照射により以下の実験を行った.
(1)核融合炉壁材料の熱衝撃試験の一環として,大気中の等方性グラファイトに50J/cm^2の基本波(λ=1064nm)を照射して放出された粒子の発光を観測した.その結果,脱離粒子により形成されたプルームが時間的にも空間的にも3成分,すなわち,非常に速いが前方の狭い領域に限られる雰囲気気体のイオン,次に速くやや広がる雰囲気気体の中性原子,遅く広範囲に飛散するC_2分子から構成されることが示された.これらの結果はAppl.Surf.Sci.に掲載される.
(2)パルスレーザー蒸着の初期過程の研究として,1×10^<-6>Torrの高真空領域で遷移金属酸化物NiOを比較的弱い1J/cm^2の4倍波(λ=266nm)で照射して脱離粒子の発光を観測した.その結果,非常に速く飛行する酸素イオングループとそれ続く酸素イオン,Ni原子グループが存在することが,TOFではなく実際の軌跡として明確に捕らえられた.これらの結果は投稿準備中である.
平成6年度は照射強度をさらに下げてこの系の検出限界に挑戦し,究極的には超高真空中で吸着分子の脱離を検出することを目指している.しかし,CCDカメラ素子上で画像を長時間蓄積するとストリークカメラのノイズの影響が予想以上に大きいこと,長時間レーザーを発振させるとビームの均一性やビーム強度の安定性に問題があることがわかり,現在対策を検討中である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Tasaka: "Optical Observation of Plumes Formed at Laser Ablation of Carbon Materials." Applied Surface Science. (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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