電解めっき法を用いて、砒化ガリウム(GaAs)基板上に金属膜を堆積することを試み、以下のことを明らかにした。 (1)通常のめっき液中で、バイアス電圧と光照射の条件を選ぶことによって、GaAs表面の自然酸化膜を除去することができる(光電気化学エッチング)。この条件は、ブルタモグラムの測定から求められる。 (2)上記方法により得られたGaAs表面は、数nm程度の平坦性をもつ。 (3)GaAs基板を光電気化学エッチングした後、連続してめっきを行うことによって、ほぼ理想特性を示すGaAsショットキー接触の形成が可能である。 このプロセスをニッケル、金、錫、および鉛に適用し、GaAsに対するショットキー障壁高さ(phi_<Bn>)の仕事関数(phi_M)依存性を求めた。いわゆる界面定数(S=〓phi_<Bn>/〓phi_M)の値は0.1となり、障壁形成機構としてMIGSモデルを支持する結果が得られた。
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