研究課題/領域番号 |
05650046
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
中野 鐐太郎 明治大学, 理工学部, 教授 (90061960)
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研究分担者 |
三浦 登 明治大学, 理工学部, 助手 (10257131)
松本 皓永 明治大学, 理工学部, 講師 (50062005)
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キーワード | 青色発光 / 薄膜EL素子 / 希土類酸化物 / 希土類酸硫化物 / 反応性成膜 / Tm^<3+>イオン / Y_2O_2S / La_2O_2S |
研究概要 |
イットリウム(Y)やランタン(La)等の希土類化合物は電子線や紫外光励起による発光効率が高いにもかかわらず高品質な薄膜を得ることの困難さのために電界発光(エレクトロルミネッセンス:EL)素子としての報告はわずかしかない。本研究では、化学量論的組成の整ったTm^<3+>イオン添加酸硫化希土類薄膜(Y_2O_2S:Tm,La_2O_2S:Tm)の製法を確立するとともに、製作した薄膜を発光層に用いた種々の構造のEL素子を製作し、この結果を踏まえて色純度は良いにもかかわらず未だ十分な輝度の得られていないTm^<3+>イオンによる青色EL素子の高輝度化の方向を検討することを目的に研究を進め、以下の結果を得た。 (1)薄膜形成の出発材料に用いる蛍光体粉末の作成方法として、酸化物の場合には共沈法が適しており、酸硫化物の場合には共沈法により作成した酸化物蛍光体に硫黄を添加して硫化させる方法が適している。 (2)薄膜の成膜条件を検討することにより、良質な希土類酸化物蛍光体薄膜を得ることができた。 (3)酸化物蛍光体を出発材料とする反応性成膜法を用いることにより、通常の蒸着においては得られない結晶性の良い酸硫化物薄膜が得られた。 (4)希土類酸化物、希土類酸硫化物蛍光体の発光層と半導体層を積層した素子から、EL発光が得られた。 (5)EL素子の輝度向上を目的に、発光中心の励起機構・素子構造を検討した。
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