1、回転子の寸法・形状を決定し、NCフライス盤で楕円形状の回転子を加工し、熱処理後研削しさらに高精度にラップ仕上し、マイクロメータヘッド(現有)を用いて駆動しようとした。回転子は動かず巧く行かない。心振れが無く摩擦がほとんど無い軸受けを開発する必要がある。回転子の角度をロータリエンコーダおよびユニバーサルカウンタで測定するシステムは完成した。 2.電歪素子駆動用電源で圧電素子(現有)に電圧を加え、変位および周波数応答を測定した。圧電素子にはヒステリシス及び位相遅れが存在するので、圧電素子先端が適当なしめしろを持って回転子外面を包絡するように印加電流値を制御した。圧電素子にはヒステリシス及び位相遅れが存在する。位相後れが無視できる程度の低速でヒステリシス曲線を4次式で近似し、電圧の履歴を考慮して印加電流を制御することにより、ヒステリシス曲線を直線近似する場合に比べ誤差を1/3以下にできた。さらに2本のヒステリシス曲線内部における印加電流の新しい制御方式を試み誤差の減少を図っている。 3、上記に基づきプログラミングされた印加電圧を用いて、圧電モータの運転を試みた。ユニバーサルカウンタ等を用いて性能試験(回転数・回転むら・駆動トルク・停止時のロック力・位置決め精度)の準備を行った。
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