乱流エネルギー消散率の測定精度向上を目的として、超微細熱線センサーの製作法の確立、チャネル乱流における消散率の測定及び自由剪断流中での消散率測定の準備を行った。 1)超微細熱線センサーの製作法の確立 白金ロジウムウォラストン線を素材とする直径0.625μm、長さ0.1mmの熱線センサーの製作法、特にマニピュレーターの改良、熱膨張回避のための接着方法の改良、防振のためのプロングの設計、余張力除去法について検討した。 2)チャネル乱流における消散率の測定 局所等方性を仮定してチャネル乱流における消散率の測定を実際に行い、DNSデータと比較した。その際、有限長センサーによる測定結果をセンサー長零に外挿する新たな曲線外挿法を提案した。 3)自由剪断流中での消散率測定の準備 二次元自由剪断層の乱流エネルギー収支を測定する目的で回流式風洞を設計・製作した。その基本性能は以下の通りであることが確認された。 圧力変化:流れ方向及びスパン方向それぞれ動圧の1.5%及び2.5%以下 流速変化:4%以下 主流乱れ:10%以下 自己保存領域:300mm≦X≦450mm コルモゴロフスケール:0.3mm〜0.4mm
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