研究概要 |
軸対称凹状放物面反射板から反射・収束する衝撃波の挙動と,気体力学焦点近傍での物理量の解明を目的として数値解析および圧力測定実験を行い,以下のような知見を得た。 1 窒素を試料気体とし,分子振動緩和を含む流れ場に於ける収束衝撃波の数値シミュレーションを,PLMにより解析した。その結果,入射衝撃波マッハ数が5以上の強い衝撃波では,収束点での圧力・密度が高くなり,分子振動緩和の効果が大きいことを確認した。 2 内径80mmの円形断面測定部を持つ衝撃波管装置により,軸対称凹状放物面反射板を管端に設置し,反射板底部での圧力履歴を入射衝撃波マッハ数1.5から3.0の範囲で測定した。その結果と,PLMによる数値計算との比較より両者のよい一致を確かめた。 3 LIF(Laser Induced Fluoresence)による流れの可視化を行なうための予備実験として,窒素レーザおよび色素レーザの性能検定と,蛍光物質の変化によるLIF強度測定を行い,収束衝撃波可視化の基礎試料とした。 4 円管内を可視化するため反射板の透明化,平行光線が円管化でも平行であり続ける測定部と測定用窓を設計製作している。 5 数値計算では,収束衝撃波の数値シミュレーションを座標変換により,境界に適合する格子を用いたTVD(Total Variation Diminishing)法によるスキームを開発している。
|