研究概要 |
既存の実験装置本体に高速度ビデオカメラとラインイメージセンサーを併用したシャドウグラフ法による流れの可視化計測システムを構築した。このシステムを用いて,まず,超音速自由噴流のマッハディスクの位置に関する論文調査と位置計測の実験を行い,ラインイメージセンサーを用いた計測システムの精度と有効性について検討を加えた結果,実験に必要な精度を十分満足するものであることが確認できた。次に,円柱体に衝突する不足膨脹噴流の可視化計測実験を行った。円柱体との衝突によりマッハディスクが自励振動する貯気圧と排気圧の圧力比の範囲振動振幅とマッハディスクの直径の変化に関して数値計算の結果と比較考察を行った。得られた成果を要約すると次のとおりである。 1 ノズル出口と円柱体間の距離が大きくなると,高い圧力比の範囲で自励振動が生じる。 2 ノズル出口と円柱体間の距離が大きくなると,マッハディスクが自励振動を起こす位置がノズル出口から下流の方向へ移行する。 3 ノズルの出口形状の相違は自励振動の特性に顕著な影響を与えない。 現在,平成6年度研究予定の自励振動のアクティブ制御について,同軸噴流を発生させるためのノズルの製作など実験装置本体の整備を進めている。
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