研究概要 |
研究実施計画に基づき,本年度はモデル流路を用いた流れの可視化実験および低レイノルズ・タイプの2方程式モデルを用いた周期発達領域の3次元数値解析プログラムと入口助走区間の3次元数値解析プログラムを作製し,Re=1900以上の範囲の流れおよび熱伝達の解析をおこなった. 1 流れの可視化実験 プリント板に取付けられた半導体素子をモデル化した矩形のブロックが置かれたモデル流路を作製し,パール顔料を用い流れを可視化した.実験をおこなったモデル流路の形状は当初予定していた形状で,流路にはブロックが流れ方向に20段,流れに直交する方向に5列配置されている.ブロックの形状はブロック長をL,ブロック高さをB,ブロックの間隔をS,流路高さをHとしたとき,B/L=3/8,S/L=1/4,H/L=2/8〜5/8である.可視化実験の結果,Re数が1000〜1500程度で流れが乱流に遷移することが判明した.このRe数は平行平板流路のそれに比べ若干低いが,波形流路のそれに比べるとかなり高い. 周期発達領域および入口助走区間の3次元数値解析 取扱い容易なLB1低レイノルズ数2方程式モデルを用い,Re=1900〜5000の範囲の流れおよび熱伝達について周期発達領域および入口助走区間の3次元解析をおこない,圧力損失,熱伝達の特性を明らかにした.また,入口助走区間の圧力損失および断熱ヌセルト数を実験結果と比較し解析モデルの妥当性を検討した.
|