研究課題/領域番号 |
05650203
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研究機関 | 石巻専修大学 |
研究代表者 |
武山 斌郎 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (60005171)
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研究分担者 |
足立 岳志 石巻専修大学, 理工学部, 助手 (60222626)
島田 了八 石巻専修大学, 理工学部, 助教授 (30091698)
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キーワード | プール沸騰 / 多孔干渉板 / 極小間隙 / 小温度差 / 高性能伝熱面 |
研究概要 |
熱集中型の銅製伝熱ブロックをつけた比較的広い面積の上向き水平伝熱面を製作し、平滑面のプール沸騰の実験を行い装置の妥当性を検討した。また、広い伝熱面への拡張を考慮して多孔干渉板と伝熱面とは全周密閉されており、気液交換は干渉板の穴を通してのみ行われるようにした。穴のピッチはテイラー不安定の臨界波長や最危険波長を参考に決定した。沸騰の様相を観察しながら、干渉板の穴のピッチと穴径の関係、2種類の穴の組み合わせの関係、隙間が沸騰曲線に及ぼす影響などを大気圧下の水のプール沸騰実験を行い検討し考察した。その結果、同一径の穴があいている場合、ピッチが大きいとオーバーシュートを起こす傾向にあることがわかった。単一径の穴の場合は、ピッチ8.1mm,穴径2mmが低過熱度で最も性能のよいことがわかった。穴径を2種組み合わせた場合は、オーバーシュートを起こさないという条件を加えると、穴径4mmと1mmの組み合わせが最もよいことがわかった。さらに、隙間の影響も考慮すると穴径4mmピッチ14mmと穴径1mmピッチ8.1mmの組み合わせで伝熱面との隙間0.12mmが最も性能が良かった。この諸元の干渉板はリエントラントキャビティを設けた高性能伝熱面に匹敵する小温度差で高い熱流束の得られることが明らかになった。本年度は大気圧下の水の実験のみではあるが、沸騰を小温度差で大きい熱負荷変動にも対応した伝熱制御にも用いることが可能であることを明らかにした。
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