研究概要 |
鍾りを取付けた金属細線の共振振動数の変化を計測することにより,高圧下にある流体の密度を測定する新しい手法にもとづく振動細線型密度計の開発研究にあたり,平成6年度には以下の項目について進展を見た。 1.振動細線型密度計本体および加圧装置を等温の条件下に保つために,±0.01℃以内の温度制御を実現できる恒温槽を設計・製作した。 2.試料としてn-オクタンを用い,圧力100MPxの範囲において,温度30℃および50℃の等温線に沿い実験を行い,試作密度計の温度条件の影響を調べた。 3.前項により,室温あるいはそれよりもわずかに高い温度条件下では温度の影響は顕著ではないことが確認されるとともに,温度制御された計測では±0.4%の密度の測定精度が向上できることが明らかとなった。 4.次年度では,共振振動数の計測法および決定法に検討を加え,密度の測定精度の向上が可能かどうかの実証研究をすすめる必要がある。
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