「知能と傾斜機能を持つ新材料構造物のモデリングと動的解析」について当該年度に以下の研究を実施した。 (1)知能性材料は、自立的な制御的機能を材料内に持つ。このため知的機能が埋め込まれるベースとなる複合材料平板とシエルの基本的な特性を解析した。そこで従来からの古典的方法では扱えない問題にも適用可能な、広い応用性を持つ解析方法を提案した。これらの成果は、厚肉FRP積層板の振動については日本機械学会論文集(C編)に、FRP積層シエルの座屈については日本機械学会論文集(A編)に発表した。 (2)傾斜機能材料からなる構造物については、従来から数値的方法による研究だけが発表されていたが、申請者らの研究により機能性材料平板の振動と座屈の厳密解を導いた。この結果、従来の数値的研究の解析精度を検証する事が可能になった。この成果は、アジア-パシフイク振動国際会議にて発表された。なお本理論を、さらに拡張中である。 (3)知能性材料と傾斜機能材料構造物の解析の基礎となる、積層理論と多層理論の理論の比較に関する研究も実施中した。
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