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1994 年度 実績報告書

磁気軸受により支持された弾性ロータ系のディジタル振動制御と釣り合わせ

研究課題

研究課題/領域番号 05650244
研究機関拓殖大学

研究代表者

道村 晴一  拓殖大学, 工学部・機械システム工学科, 助教授 (70092575)

研究分担者 鈴木 保之  拓殖大学, 工学部・機械システム工学科, 助手 (90196882)
田村 章義  拓殖大学, 工学部・機械システム工学科, 教授 (30016290)
キーワード振動制御 / 弾性ロータ / 回転体の振動 / 固有振動数 / 危険速度 / モード減衰比 / モード釣合わせ / 磁気軸受
研究概要

本研究では,能動型磁気軸受で支持された弾性ロータ系の不釣合い振動を抑制するために,ディジタルPID制御と開ループ制御とを併用する制御方法について,解析及び実験の両面から検討している。逆システムを用いて低速回転時における不釣合い応答の計測結果から,弾性ロータ系のモード不釣合いをあらかじめ同定し,危険速度を通過する時には同定されたモード不釣合い力を相殺する制御とディジタルPID制御とを併用することにより,弾性ロータ系の不釣合い振動を能動型磁気軸受によって抑制する方法である。
まず,制御方法の簡便性を考慮してフィードフォワードゲインを軸の回転速度に対して一定とし,かつ開ループ制御を危険速度近傍に限って実施する場合の解析を行った。その結果,危険速度近傍の不釣合い振動の大きさは,ディジタルPID制御だけを実施する場合の下限値以下に抑えられることが明らかとなった。
つぎに,不釣合い振動を危険速度近傍以外の回転速度においても低減させるために,フィードフォワードゲインを軸の回転速度に対して可変とする開ループ制御系を構成した。そして,両端が磁気軸受で支持された弾性ロータの実験装置を製作し,ディジタルPID制御と可変ゲインフィードフォワード制御とを併用する制御方法を適用した。その結果,不釣合い振動の振幅は,ほぼすべての回転速度においてディジタルPID制御だけを実施する場合の下限値以下に抑えられた。しかも,電磁石を励磁するための制御電流は,ディジタルPID制御だけの場合に比較して,可変ゲインフィードフォワード制御を併用する場合の方が少なく,不釣合い振動を効率的に抑制されることが明らかとなった。
以上のことは,軸の回転速度に同期した励振力が系に作用した時の振動制御である。そこで,任意の振動数を有する励振力が作用したときの振動制御のために,現在磁気軸受で支持された弾性ロータ系の基礎励振に対する研究を遂行中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 鈴木 保之: "磁気軸受で支えられた弾性ロータの振動制御(第4報)" 日本機械学会論文集(C編). 59-557. 58-64 (1993)

  • [文献書誌] 鈴木 保之: "磁気軸受で支えられた弾性ロータの振動制御(第5報)" 日本機械学会論文集(C編). 59-561. 1422-1429 (1993)

  • [文献書誌] Yasuyuki SUZUKI: "Unbalance Response Attenuation of a Flexible Rotor Suspended by Magnetic Bearings with Open loop Control" JSME International Journal Ser.C. 37-2. 285-291 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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