1関節で多自由度駆動のできる球面モータを実現するために、球面超音波モータを製作し、特性を測定し、運動軌跡の制御を行なった。結果を以下に示す。 (1)球面超音波モータの製作 ロータ球直径45mm、ステータ直径30mmでロータを4つのステータではさみこむ構造とした(図1)。ロータはポリカーボネイトで製作した。特性は、最高トルク約1kg・cm、最高回転速度約30rpm、という結果が得られた。また、今回の実験の材料では、ロータが削れた粉末は観測されなかった。 (2)球面超音波モータの駆動方法と制御方法 ステータを常に振動させることにより、ステータ間の干渉を減少させ、2軸のステータで入力する角速度ベクトルを合成したものと、ロータの角速度ベクトルと向きが同じであることが理論的にも、実験的にも分かったので、その特性を利用し、軌跡の制御を行い測定装置の分解能の精度(約0.3mm)で軌跡が描けた。
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