研究課題/領域番号 |
05650270
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研究機関 | 東京商船大学 |
研究代表者 |
畑中 義博 東京商船大学, 商船学部・動力システム工学講座, 教授 (30228473)
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研究分担者 |
国武 千歳 東京商船大学, 商船学部・動力システム工学講座, 助手 (30262330)
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キーワード | 電磁推進 / 高周波インバータ / ソフトスイッチング / ゼロ電流スイッチング / ZCS / 海水通電 / 転流重複現象 |
研究概要 |
前年度に製作した電磁推進ユニット(フェライトをブロック状に組み合せた鉄心を採用)の構造的欠点を検証した。その結果、鉄心はフェライトをブロック状に組むより、けい素鋼板を成層した一体形の鉄心の方が磁束密度が高くなるので、これを採用し、また、海水ダクト中で電流を通電する電極も、炭素板では抵抗も大きく、しかも脆いので、種々の材料を検討した結果、ステンレス板を採用して、新しい電磁推進ユニットを製作した。高周波電源に関しては、前年度にフルブリッジ形の零電流スイッチング(ZCS)高周波インバータを適用して、その数値解析に基づく回路設計を実施した。しかし、そのZCS動作領域が狭いため、回路的に改良を加え、転流重複現象を利用した全く新しい回路トポロジーのZCS動作高周波インバータを開発し、ZCS動作領域の拡大と、安全動作を実現した。海水水槽内の電磁推進ユニットに、異なる周波数の高周波電源を通電して、噴出流の計測及び電源システムのスイッチング動作波形を観測した結果、前年度より速い流速の安定動作が可能となった。同一の出力電流では、周波数が高い方が流速が大きく、50Hz通電時のような発生ガスの問題もない事が明らかとなった。しかし、高周波程、入力電圧を高くしなければならない問題もあり、今後はさらに、最適周波数と動作領域を検討する予定である。
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