研究概要 |
平成5年度は,日常生活環境における電力周波数磁界環境の実態調査に必要となる磁界環境モニタリングシステムの完成と,実際の磁界環境を模擬した実験設備を用いたシステムの性能評価試験の実施を計画していた.現在のところ,磁界環境のモニタリングの本格的な研究・調査に使用できるようなシステムは完成していないが,試作器はすでに製作されている. 3次元磁界計測システムに関しては,磁界センサー部,磁界合成部,および磁界データ処理部といった個別回路については,すでに製作が終了しており,その動作も確認している.現在はこれらの各部を,最低24時間,自動的にデータ収集できるようなシステムとして組上げるための検討およびシステムの試作を行なっている.一方,磁界ドース計測システムに関しては,すでに試作器が完成している.現在,この試作器で得られたデータを基に,再設計を行なった改良器を製作中である.また,3直交方向から同時に,互いに異なった位相および強度の磁界環境を発生できるヘルムホルツコイル型磁界発生装置が完成しており,上述の両システムの性能試験にすでに利用されている. さらに,これらの試作器を用いて、研究代表者の周辺で磁界環境の予備的な測定を行っており,これらの結果はシステムの再設計・改良に関する貴重なデータとして用いられている.現在,システムの最終的な検討・設計を行なっている.
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