研究課題/領域番号 |
05650315
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
福田 一郎 金沢工業大学, 工学部, 教授 (10064445)
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研究分担者 |
石井 恂 金沢工業大学, 工学部, 教授 (30222946)
高田 新三 金沢工業大学, 工学部, 教授 (70064467)
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キーワード | 透明導電膜 / ZnO系透明導電膜 / TCO / ミルキー透明導電膜 / 表面テクスチュア / 太陽電池用透明電極 / ZnO:Al |
研究概要 |
本研究の目的は、安価なAlドープZnO(AZO)透明導電膜、並びにその成膜技術に関する申請者らの研究成果をベースとして、抵抗率3×10^<-4>Ωcm以下の高性能なミルキーAZO透明導電膜を大面積基板上に、350℃以下の低温で作成する直流マグネトロンスパッタ成膜技術を確立、実用化することである。本年度は150mmφ(6″)ターゲットを使用して、110mm×20mmの基板上に、ミルキーで、抵抗率5×10^<-4>Ωcm以下で、可視光拡散透過率85%以上の特性を有し、薄膜太陽電池(特にCulnSe_2;CIS)用透明電極への応用を目指しAZO膜のAlドープ量の最適化並びに350℃以下の低温基板上への成膜を行い以下の結果を得た。 (1)AlドーパントとしてAl_2O_3を用い、ドープ量2.0wt%のZnO:Al焼結体ターゲットを使用し、ターゲットに対して平行に配置されたコ-ニング7059ガラス基板上に基板温度200℃、スパッッタガラスとして純Arを用い、最大スパッタガス圧120Paまでの範囲で成膜を行った。その結果、0.8Paで成膜したZnO:Al膜を除けば高ガス圧下で作製した全ての膜において表面テクスチュア構造を有するミルキーな膜が得られた。 (2)得られた膜の電気的特性の点では、ガス圧60〜80Pa付近において抵抵抗率を有するミルキーZnO:Al膜が実現できることが分かった。得られた最低抵抗率は目標値には達しなかったがほぼ基板全面にわたって1×10^<-3>Ωcmの均一な電気的特性を有する膜が実現できた。 (3)上記の結果得られた膜の抵抗値は目標に対して約1桁高めであった。今後、スパッタ条件を再吟味する必要がある。今回は装置の状態が必ずしも良好ではなかったので、その点も含め再度検討したい。
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