研究課題/領域番号 |
05650315
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
福田 一郎 金沢工業大学, 工学部, 教授 (10064445)
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研究分担者 |
石井 恂 金沢工業大学, 工学部, 教授 (30222946)
高田 新三 金沢工業大学, 工学部, 教授 (70064467)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | ZnO系透明導電膜 / 表面テクスチュア / ミルキー透明導電膜 / 透明導電膜 / ヘイズ率 / スパッタ透明導電膜 / ZnO:Al / CVD |
研究概要 |
本研究は、抵抗率3×10^<-4>Ωcm以下の高性能な表面テクスチュア構造を有するいわゆるミルキーZnO系透明導電膜を大面積基板上に、350℃以下の低温で作製出来る技術の開発を目指している。具体的には、可視光域でのヘイズ率を20〜90%の範囲で制御でき、しかも近赤外域での拡散透過率が85%以上を有するAl添加ZnO系ミルキー透明導電膜の成膜技術を確立することである。 これまでのところ、CVD法と直流マグネトロンスパッタ法の両者で成膜した。得られた知見は以下の通りである。先ず、CVD法では、1)Znソースとして亜鉛アセチルアセトネート、酸素ソースとして水もしくは過酸化水素が適していることを突き止めた。さらに、膜の低抵抗化を達成するために、ドーパントとしてAlの導入が不可欠であり、Alアセチルアセトネートを採用し、350℃の低温基板上に7×10^<-3>Ωcmを達成出来た。その時、85%以上の平均可視光透過率を実現した。また、ヘイズ率は500nmで62%まで制御することが出来た。一方、直流マグネトロンスパッタ法では、ガス圧80Paという高圧力の下で2段階成膜というプロセスを採用する事によって、1)200℃という低温基板上に抵抗率4×10^<-4>Ωcm、平均シート抵抗3.2Ω/□、ヘイズ率16%と、単層膜の場合に比べて大幅に性能の向上を図ることができた。 以上の結果から、CVD法では実用レベルに近い特性を実現出来たが、今後、抵抗率をさらに低くする工夫が必要である。スパッタほうではAl導入量をを2%までの範囲で制御することにより低抵抗化と近赤外域での光透過率を制御できることが分かった。
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