1.研究室用のLAN QPSKの復調回路の高信頼化と実験に用いる周波数の検討と装置の製作を行ってきた。復調回路の信頼性は向上し、安定した動作をするようになった。実験に用いる周波数は、雑音の少なさと我々の製作技術との関係から270MHzとして製作を行ってきた。もう少しで送受信システムとして動作するまでになっている。製作に際し、広帯域オシロスコープやスペクトラムアナライザ、ロジックアナライザは非常に有用であった。伝送速度は、300kbps程度となっている。 2.誤り訂正の実験 リードソロモン符号による誤り訂正システムをシミュレートするソフトウエアを作成した。8ビットを一語とした場合には、通常最大ブロック長が255となる点を、IPパケットを伝送した場合の効率を上げるためにもっと長い場合も動作するように工夫をした。またブロック長が255以下でも伝送可能で、結果としては可変長の通信を行うことが出来るように工夫されている。誤り訂正用にどれだけの長さを割り当てるか等については、上記のハードウエア等を用いた実験が必要である。 3.アマチュア無線局による実験 現在のところ、研究代表者自身の自宅で実験を行っている。 4.移動ホストプロコル 無線のネットワークを利用してTCP/IPネットワークにアクセスする場合、有線ネットワークのゲートウエイと無線ネットワークを直接接続する事も可能であるが、無線ネットワーク内でも中継を行うと自由度が増加する。この様な場合の経路制御の方法を提案した。IPアドレスの変更や管理は、移動ホストプロトコルを基本とし、それを拡張したものとなっている。
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