研究概要 |
(1)異種類の情報を統合するシステムの性能評価 マルチメディア通信システムにおいては,音声や動画等の遅延に敏感な(即時)入力とデータ,ファクシミリ等の遅延を許容できる(待時)入力が統合される。また,広帯域ISDN(サービス総合デジタル網)に適用されるATM(非同期転送モード)では,音声,動画などのセルの到着間隔に相関のあるバースト性を有する。このような,バースト性を有する即時・待時混合多元トラヒックシステムについて,各入力に対する呼種別の性能評価式を開発した。 (2)性能解析プログラム開発環境の整備と移植の検討 上記の性能評価式をC言語でプログラム化し先ず手持ちのパーソナルコンピュータで精度の確認実験を行なった。平成5年9月にエンジニアリングワークステーション(SparcStation)が導入され,12月までにプログラム開発環境の整備を行なった。MSDOS上で作成した性能解析プログラムを平成6年1月からUNIX上に移植するための検討を行い、それに適するプログラム構成を確立した。 (3)マルチメディア通信システム設計支援ツールの開発 平成6年3月から上記プログラムの移植作業を進めている。平成6年度において,シミュレーションにより精度を確認し,マルチメディア通信システムの設計支援ツールとして完成する。その場合,ワークステーション用の他,パソコン上でも使用し得る簡易版システムを作成し,広く一般に普及できるように考える。
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