研究課題/領域番号 |
05650392
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
橋本 伊織 京都大学, 工学部, 教授 (40026076)
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研究分担者 |
長谷部 伸治 京都大学, 工学部, 助教授 (60144333)
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キーワード | quality modeling / MFR / High density Polyethylene Process / Midel predictive Control / Multilate control / Kalman Filter / SPC / quality surveillance system |
研究概要 |
高分子重合反応において、多くの品種を高い品質で生産するためには、品質を中心に据えた高度な運転支援システムを開発することが不可欠である。本研究では、ポリオレフィン系の重合反応を具体例としてとりあげ、重要な品質であるMFR(Melt Flow Rate)を品質の代表変数とし、これを反応温度、水素フィード量、触媒フィード量によって定量的に表現する品質モデルを考案した。次いでこの品質モデルを利用することによって、望ましい品質を持つ高分子を安定的に生産するために、プロセスサイドで実現しなければならない反応器内の状態変数の値を導出し、それらの値を保持するための制御系の開発を行った。 品質の代表値であるMFRの測定には、通常2〜4時間の長時間を有するが、上述した品質モデルとプロセスサイドの数式モデルを利用することによってカルマン・フィルターを構築し、MFRの分析値が得られない期間においても、構築したカルマン・フィルターからのMFRの推定値を、できるだけ望ましい値に保持できる制御系を、現在プロセス制御の分野で最も注目されているモデル予測制御を、入・出力変数のそれぞれが異なった時間間隔で操作、あるいは計測される、いわゆる多周期多変数系に拡張することによって構築した。 これらによって、高分子重合反応系に対する計算機援用品質管理システムの開発に向かって、少なからず貢献することができた。今後は、品質変更時の移行期間においても、ロスの最も少なくなる運転を可能にする品質管理システムの開発に向かって研究を進める必要がある。
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