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1994 年度 実績報告書

大型宇宙構造物に対する分散制御理論

研究課題

研究課題/領域番号 05650399
研究機関神戸大学

研究代表者

池田 雅夫  神戸大学, 工学部, 教授 (00031146)

研究分担者 三浦 淳義  神戸大学, 自然科学研究科, 助手 (60252805)
松野 文俊  神戸大学, 工学部, 助教授 (00190489)
多田 幸生  神戸大学, 工学部, 助教授 (70135812)
キーワード大型宇宙構造物 / 分散制御
研究概要

まず,センサーとアクチュエータが同位置・同方向に配置された宇宙構造物の対称性に注目して昨年度に得た,制御系のロバスト安定性のためには対称なコントローラが優れているという結果を,本年度はばねとダンパーで結合された大型宇宙構造物に対して拡張した.この結果は,従来のDVDFB制御(Direct Velocity and Displacement Feedback)による効果を動的フィードバックの場合に拡張したものである.
つぎに,力学系としての構造物の設計にH_∞制御による外乱制御を反映させる統合設計の方法を提案した.この統合設計問題については,昨年度,状態フィードバック制御による方法を与えたが,本年度は出力フィードバックによる方法を開発した.対処すべき初期外力がわかっている場合,状態フィードバックと同じ制御性能が得られることが明らかになった.また,初期外力がわかっていない場合については,状態フィードバックとは制御性能が異なることを示し,そのなかで性能のよいものを設計する指針を与えた.
このほかに,柔軟な腕をもつ宇宙ロボットのモデリングと振動抑制制御法を提案した.また,宇宙構造物の動作状態の変化に対応するロバスト安定化法,大規模システムのサブシステムごとの分散出力フィードバックによるロバスト安定化法,非線形システムの平衡状態の変化まで考慮に入れたロバスト安定性の解析法,ディスクリプタ表現されたシステムの最適制御,モデル追従型の2自由度サーボ系の設計法などを開発した.
以上の研究を通して,宇宙構造物の振動抑制と姿勢制御を,制御対象のモデル誤差の存在のもとで有効に行なう方法について有益な知見を得ることができた.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 和田光代: "ル-リエ系のパラメトリック絶対安定性" システム制御情報学会論文誌. 7. 142-149 (1994)

  • [文献書誌] 池田雅夫: "センサー/アクチュエータ・コロケーションのもとでの宇宙構造物の制御" 計測自動制御学会論文集. 30. 1209-1215 (1994)

  • [文献書誌] 松野文俊: "Nリンク・マニピュレータによる柔軟材の最適ハンドリング戦略" 計測自動制御学会論文集. 30. 1521-1528 (1994)

  • [文献書誌] 松野文俊: "宇宙構造物のための制御理論-集中定数アプローチ" システム/制御/情報. 39(3月号予定). (1995)

  • [文献書誌] 多田幸生: "H_∞制御による外乱抑制のもとでの構造物の最適設計" 日本機械学会論文集(C編). 61(7月号予定). (1995)

  • [文献書誌] 村松鋭一: "動作状態が変化する制御対象の安定化" 計測自動制御学会論文集. 31(9月号予定). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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