研究課題/領域番号 |
05650404
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
雛元 孝夫 広島大学, 工学部, 教授 (50031141)
|
研究分担者 |
棟安 実治 広島大学, 工学部, 助手 (30229942)
|
キーワード | 多次元ディジタル信号処理 / 適応フィルタ / 状態空間記述 / Roesserモデル / LMSアルゴリズム / 画像処理 / 空間領域 / 周波数領域 |
研究概要 |
「2次元適応状態空間フィルタとその応用に関する研究」において当該年度に得られた成果は、以下の通りである。 1.空間領域において、RoesserモデルとLMS(Least Mean Square)アルゴリズムを用いた2次元適応状態空間フィルタの設計アルゴリズムを開発した。 2.計算量を軽減するために分母分離形2次元状態空間モデルを用いた適応アルゴリズムを開発した。 3.周波数領域において、RoesserモデルとLMSアルゴリズムを用いた2次元適応状態空間フィルタの設計アルゴリズムを開発した。 4.計算量軽減のために分母分離形2次元状態空間モデルを用いたアルゴリズムについても検討した。 5.応用例として、空間領域のアルゴリズムを用いて、2次元ラインエンハンサを構成し画像のノイズ低減化への適用を行い良好な結果を得た。 6.前述の二つのアルゴリズムについて、各々空間領域仕様、周波数領域仕様による2次元ディジタルフィルタの設計に適用し、良好な結果が得られた。 このように当初の研究目的のうち、Roesserモデルについては空間領域、周波数領域ともに2次元適応状態空間フィルタの設計アルゴリズムの開発をほぼ完了した。これにより研究目的の基本的な部分は達成されたと考えられる。次年度は2次元適応状態空間フィルタの多次元への拡張、多様化、及びリアルタイム処理を目指した2次元適応状態空間フィルタの並列処理向き実現に関する研究を行う予定である。
|