研究課題/領域番号 |
05650439
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
中沢 隆雄 宮崎大学, 工学部, 教授 (70041027)
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研究分担者 |
瀬崎 満弘 宮崎大学, 工学部, 助教授 (80136803)
今井 富士夫 宮崎大学, 工学部, 助教授 (00038077)
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キーワード | 鉄筋コンクリートT桁橋 / 中性化深さ / 中性加速度 / 塩害 / ひびわれ / 圧縮強度 / 弾性係数 / 吸水率 / 圧縮強度 |
研究概要 |
本報告書は、宮崎県日南市北部を流れる細田川の河口部に架けられていた細田橋(橋長150m、6径間鉄筋コンクリート単純T桁橋、6@10m=60m+5径間非合成プレートガーダー橋、4@20m+10m=90m、海岸線から約500mほどの内陸部に架橋)の鉄筋コンクリートT桁を対象にして、橋梁の部位の違いによる材料劣化の程度を把握することを目的として行った、コンクリートのひびわれ、配合推定、中性化、圧縮強度、弾性係数ならびに塩分浸透に関する調査の結果をとりまとめたものである。鉄筋コンクリート桁は昭和15年に架設されたものであり、調査時点での経過年数は52年であった。 主桁のひびわれは、中桁よりも耳桁に多く発生していること、耳桁の内外側面ではいずれの桁でも、内側面に主鉄筋に沿った水平ひびわれが発生しており、桁の部位によってひびわれ状況がことなることが把握できた。 中性化の進行は、東向きの耳桁よりも西向きの耳桁の方が速いこと、桁の高さ方向については桁底部の方が上部よりも速いこと、桁の内外側面では内側面の方が速いことなどが明らかになった。これらは降雨と日射の影響によるものと思われる。 塩分量については土木学会の規定値(乾燥重量の0.02%)を大きく上回る0.3%の値がえられたが、海塩粒子の飛来、付着による塩分の供給だけによるものとは考えられない。また、塩分量の内部分布についてみれば、中性化深さよりもやや内側にピークが生じていることは、塩分がコンクリートの中性化によって移動することによるものと考えられる。 中性加速度と圧縮強度および中性加速度と吸水率との関係について、測定値との相関係数が0.85程度で信頼できる回帰式を求めることができた。
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