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1993 年度 実績報告書

地盤及び構造物の地震時応答特性抽出のための水平アレー型微動観測システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 05650454
研究機関東北工業大学

研究代表者

神山 眞  東北工業大学, 工学部・土木工学科, 教授 (50085461)

研究分担者 松川 忠司  東北工業大学, 工学部・土木工学科, 助手 (00165789)
キーワード常時微動 / アレー観測 / 無線システム / 地震動 / 周波数応答関数 / ローカルサイト効果 / 統計解析 / 最大地動
研究概要

地盤及び構造物の地震時応答特性抽出のためのアレー型微動観測システムを開発し、その有効性を確認するのが本研究の目的であるが、この目的に沿い以下の研究を実施した。
1 アレー型微動観測を行なう上で問題となるケーブル展開の煩雑さを解消する無線伝送装置を試作した。この無線伝送装置は微動計からのアナログデータをAD変換し、モデム、無線機を経由させた後、微弱電波を搬送する送信機とこの逆のプロセスを経てノート型パソコンをコンソールとした記録装置にデジタルデータを記録させる受信機から構成されている。
2 試作した無線伝送システムの信頼性を確認するため有線方式と無線方式の同時観測を実施した。この同時観測は無線装置における微弱電波の伝送性能を調査するため種々の障害物を設置して試行した。その結果、障害物のない水平距離では300メートル程度まで有効であることがわかった。また、4階建の建物内の鉛直アレーでもかなり正確にデータ伝送が行なわれることを確認した。
3 本無線システムによる微動アレー観測結果と地震観測を行なっている建物の地震応答特性を比較した。その結果、微動による周波数応答関数は地震動の周波数応答関数と良く一致することが知れた。ただし、地震動の周波数応答関数には固有周期の増加が認められた。
4 ローカルサイト効果の抽出を対象として地震動と微動における表層地盤の影響の度合いを検討した。特に、地震動では半経験的モデルに基づき強震記録の統計解析を行ない、表層地盤の最大地動に対する影響を定量的に明らかにし、それらの影響が微動の周波数特性と一定の関係を有することを確認した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] M.Kamiyama: "A semi-empirical model of strong-motion peaks with appropriate comparisons to the 1989 Loma Prieta,the 1985 Michoacon and the 1971 San Fernando earthquakes" 土木学会論文集. No.483. 29-39 (1994)

  • [文献書誌] 神山 眞: "ローカルサイト効果を考慮した最大地動の半経験的解析モデル" 地震工学研究発表会講演概要. 第22回. 331-334 (1993)

  • [文献書誌] 神山 眞: "ワイヤレス方式によるアレー振動観測について" 土木学会東北支部技術研究発表会講演概要. 平成5年度. 48-49 (1994)

  • [文献書誌] 松川忠司: "増幅スペクトルからみた強震動と常時微動の相関について" 東北工業大学紀要(I理工学編). 第14号(予定). 35-55 (1994)

  • [文献書誌] 松川忠司: "水平動と上下動のスペクトル比に注目した常時微動と地盤の地震時増幅特性の相関に関する考察" 土質工学研究発表会講演集. 第28回. 1107-1108 (1993)

  • [文献書誌] 松川忠司: "構造物におけるアレー地震観測と常時微動観測" 土木学会東北支部技術研究発表会講演概要. 平成5年度. 46-47 (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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