研究課題/領域番号 |
05650523
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
武田 信生 京都大学, 工学部, 助教授 (20026256)
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研究分担者 |
岡島 重伸 京都大学, 工学部, 助手 (60233318)
平岡 正勝 京都大学, 工学部, 教授 (30025861)
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キーワード | 有機ハロゲン化合物 / イオンクロマトグラフィー / 紫外線分解 / 一酸化炭素 / 塩素 / 塩化水素 |
研究概要 |
イオンクロマトグラフィーを用いたハロゲンイオンの分析方法の予備検討として、有機ハロゲン化合物の分解ガス中の塩素と塩化水素の同時定量への適用を試みた。ヨウ化カリウム吸収液に気体試料を吸収させ、塩素イオンとよう素イオンを同時測定するという方法により、試料中に存在する塩素と塩化水素のおよその濃度レベルの同時定量が可能であった。 有機ハロゲン化合物の分析方法としては、有機溶媒抽出-紫外線分解-イオンクロマトグラフィーによる方法を選定し、モデル化合物により分析工程の検討を行った。紫外線分解の検討においては、水分の混入が紫外線照射時の脱ハロゲン化反応を著しく妨害することがわかった。このため、固体の水酸化ナトリウムを2-プロパノールで溶解した分解剤を用いることにより、100%のハロゲン回収率が得られた。また、分解剤を多量に添加するとイオンクロマトグラフィーによる定量を妨害することがわかった。実試料への適用として、飛灰中の有機ハロゲン化合物の定量を行った。有機塩素化合物の総量と有機臭素化合物の総量を別々に定量することができ、それぞれ3.3μgCl/g、0.6μgBr/gであった。なお、熱処理を行った飛灰中の有機塩素化合物の分析値は対照と比較して差は認められず、さらに詳細な検討が必要であることがわかった。 一方、現有の流動床炉ミニプラントを用いて乾燥汚泥の燃焼実験を行い、一酸化炭素濃度データを連続測定した。本プラントの特性として、供給器による試料の供給状態により一酸化炭素濃度にスパイク状のピークが観測され、実験を進める上で試料の供給方法の検討が必要であることがわかった。
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