リサイクル社会構築のための廃棄物発生量削減の方策とその効果の研究

1994 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 05650524
• 研究機関: 関西大学
• 研究代表者: 和田 安彦 関西大学, 工学部土木工学科, 教授 (90026253)
• 研究分担者: 中野 加都子 関西大学, 工学部土木工学科, 研究員 ; 三浦 浩之 関西大学, 工学部土木工学科, 助手 (80157437)
• キーワード: リサイクル / 分別収集 / 廃棄物処理・処分 / 廃棄物減量化 / 再資源化 / 低負荷型製品 / 適正処理困難物

研究概要

本年度は前年度に引き続いて資源・エネルギー消費量の抑制と廃棄物発生量削減のための各種の対策、取り組みの現状の把握と定量化を文献などを通じた事例研究を実施した。
これにより、前年度以上に新たな知見を得ることができたとともに、前年度に問題であった流通段階での資源・エネルギー消費量の抑制や事業者による商品・製品の低負荷型、リサイクル型への変換への取り組みについての事例についても把握できた。
このため、得られた知見を元にして、各種対策と廃棄物発生量の減少化にもとづく廃棄物発生量予測・評価モデルの構築に取り組んだ。
紙や空き缶などの分別、リサイクルの実施による天然資源消費量の削減、エネルギーなどの消費量や大気汚染物質排出量の削減の効果について定量化できた。
しかし、これら対策実施による廃棄物発生量予測については、まだ検討すべき課題が残り、リサイクル等の廃棄物発生量削減のための代替案別の廃棄物発生量の予測シミュレーションとその評価を十分に検討するまでには至らなかった。
このため、次年度においてまず、モデルの再検討を行い、そのうえで当初予定している研究課題に取り組んでいく必要がある。
なお、本年度の研究成果については、学会などでの発表を現在考えている。

研究成果

• [文献書誌] 和田安彦,三浦浩之,中野加都子,他: "環境負荷の少ないライフスタイル" 日本の科学と技術. Vol.35,No.273. 75-81 (1994)
• [文献書誌] 和田安彦,三浦浩之,中野加都子,他: "環境負荷低減化ライフスタイル実現のための自己診断システム" 土木学会環境システム研究論文集. 22. 300-305 (1994)
• [文献書誌] 和田安彦: "ライフスタイルの変更が環境に及ぼす影響の定量化" 月刊廃棄物. Vol.20,No.234. (1994)
• [文献書誌] 和田安彦: "環境影響面からみたリサイクル" PPM. Vol.25,No.8. 1-5 (1994)
• [文献書誌] 和田安彦: "環境負荷低減化を目指したライフスタイルの構築の必要性と評価システムの開発" PPM. Vol.25,No.12. 80-88 (1994)
• [文献書誌] 和田安彦: "地球環境へのやさしさの尺度" 日本の科学と技術. Vol.35,No.273. 19-27 (1994)
• [文献書誌] 和田安彦,中野加都子: "エコマテリアルのすべて" 日本実業出版社, 297 (1994)