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1993 年度 実績報告書

室内音場設計のための聴覚・大脳機能モデル化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05650558
研究機関神戸大学

研究代表者

安藤 四一  神戸大学, 工学部, 助教授 (30031115)

キーワード音場 / 初期反射音の遅れ時間 / 連続脳波 / 左右大脳半球 / 自己相関関数 / Zero Cross数 / α波 / 残響時間
研究概要

音楽を音源として用い、室内音響の時間的物理ファクターの一つである初期反射音の遅れ時間(△t_1)を変化させ、左右頭皮上(T_3とT_4)で観測される連続脳波の記録を3名の被験者(A,B,C)について行いα波帯域の自己相関関数(ACF)を解析し、主観的プリファレンスとの関連性を追求した。 その結果、AとBの被験者から得られた左右頭皮上脳波のACFの有効継続時間(τ_e)は、エコーを感じる△t_1=245msの場合に比べ、プリファレンスが最大となる△t_1=35msの方が有意に長くなることを見いだした。左半球上で観測され解析されたτ_eの平均値は3名とも△t_1=35msにおいて300±47ms以内であったが、右半球上で観測されたτ_eは310±70msとなりデータの安定性は見らず、△t_1=245msとの比較では一定の傾向は見られなかった。なお、Aの被験者は有意差こそないが、△t_1=35msで長くなる傾向であった。また全被験者において、右半球上では全く有意の差はなかった。特記すべきことは、すべての被験者において、5-40Hzの帯域で解析されたACFのZero Cross数は左半球上で有意に高い傾向があった。このことからも、左半球の優位性が伺える。ただし、狭いα帯域のZero Cross数は、それ自体意味をなすものではない。
さらに、10名の被験者を用い残響時間(T_<sub>)変化させ、主観的プリファレンス実験に加え、上記と同様な脳波の解析をおこなった。その結果、プリファレンスと脳波のα波帯域のτ_eの平均値は有意な正の相関があること、また左大脳半球の優位性を認めた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 安藤四一,陳炯尭: "室内の残響時間に対する心理的プリファレンスと頭皮上連続脳波の解析" 日本建築学会近畿支部研究報告集. (1994)

  • [文献書誌] 安藤四一: "Architectural Acoustics,chapter4" アメリカ物理学会(MASP), 300 (1995)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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