本年度は3年継続の初年度として下記の調査・研究を実施した。 1.過去10年間の新築公共図書館について、各新館データを入手し、その整理を行った(作業継続中/1984年〜1992年、県立12館、市区立348館、町村立271館、その他5館:いずれも中央館・分館等の合計数、1993年度内新築図書館を追加予定)。 2.東京区部ならびに近郊都市の事例として、品川区(10館)、市川市(5館)の両図書館システムの全図書館について、平日(平成5年11月12日・金)と、日曜日(同・14)の2日にわたり、すべての来館者に対してアンケート調査を行った(品川区8、100票)(市川市4、600票)。この調査については、当初予定していたより調査規模を拡大したため、データの入力に手間がかかり、現在も作業継続中である。なお、両館については、現在中央館が建設中であることから、新館が開館した後での来館利用の変化をトレースすることを予定している。 3.新しいサービスの試みをはじめた茨木市(大阪府)、碧南市(愛知県)の両図書館において、特にレファレンス部門、絵画の貸出サービス等の利用実態について、ヒアリングならびに資料の収集を行った。 本年度の研究は、調査の実施とデータの収集に主眼を置いたものであり、その結果の分析は次年度にまとめて行う予定である。そのため、未だ公表のために結果をまとめるに至っていないが、次年度以降に逐次成果を公表したいと考えている。
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