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1993 年度 実績報告書

居住特性から見た集落空間構成の類型的分析

研究課題

研究課題/領域番号 05650586
研究機関九州大学

研究代表者

菊地 成朋  九州大学, 工学部, 助教授 (60195203)

キーワード集落 / 村落 / 屋敷 / 類型化 / 砺波 / 対馬
研究概要

本研究は,「集落」を題材として,住宅から村落全体に至る様々なレベルで空間構成を捉え,類型的視点からこれを検討するものである。
初年度は,研究の先行している砺波平野(富山県)を対象に,次の作業をおこなった。まず,当該地区全域を対象とした集落形態の類型化をおこない,類型ごとの分布状況を把握した。同時に史資料にもとづいて村落の成立年代別分布も把握した。つぎに,典型例として4集落を抽出し,調査成果を集落ごとのデータシートとしてまとめた。その際,次の内容をフォーマット化した。【.encircled1.】村落構成図(耕地・水路・ミチ等の構成),【.encircled2.】集落図(屋敷構成と集落構成との関係),【.encircled3.】連続平面図・集落断面図(集落空間構成を端的に表す部分について),【.encircled4.】空間呼称・利用形態・社会組織等。
また,対馬(長崎県)については,次年度の類型的分析に向けて資料収集,現地調査をおこない,対馬における調査のフォーマットを検討した。
砺波平野の分析においては,これまで「散居」と総称されてきたこの地域の集落形態には,塊状村,街路村等の異なる集落形態がかなり見られること,そして,それぞれの集落形態によって空間構成・領域構成上に明快な違いがみられることが明らかになった。同時に,それらに共通する構成原理を抽出することにより,砺波平野の村落の成立基盤について,マクロな視点からの見解を提出した。これらは,これまでの村落ごとの個別的検討では得ることができない成果であり,類型的分析を採用することによってはじめて可能となったといえる。また,調査方法・データの表現方法についても,砺波平野をテストケースとして,その有効性を確認できた。

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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