研究課題/領域番号 |
05650592
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
戸沼 幸市 早稲田大学, 理工学部・建築学科, 教授 (50063566)
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研究分担者 |
佐藤 洋一 早稲田大学, 理工学部・建築学科, 助手 (10277832)
浅野 聡 三重大学, 工学部・建築学科, 講師 (70231892)
後藤 春彦 早稲田大学, 理工学部・建築学科, 助教授 (70170462)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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キーワード | ウラジオストク / 日本人居留地 / 都市空間 / 都市形成史 / 戦前期 / シベリア出兵 |
研究概要 |
平成7年度においては、以下の成果をみた。1)十月にウラジオストクにおいて調査を行った。特に建造物の調査に重点をおいている。2)大正期にウラジオストクで発行されていた日本語新聞「浦潮日報」をもとに日本人居留を考える上での重要な手がかりである日本人商店の分布の復元を行った。3)上記新聞から日本人居留地の空間的な特質、生活様式に関して考察を行った。4)これまでの成果を踏まえ、最終成果報告書を作成した。構成は以下に示すとおり。「第1編 ウラジオストク中心市街地の都市空間形成史 1.市街地の形成過程と都市の骨格パターン 2.街区構造とその形成 3.スウェトランスカヤ通りの建築物の変遷 第2編 ウラジオストクの外国人居留(1920年前後の日本人居留を中心として) 1.ロシア革命以前(1860〜1920年代初頭)における各国人の居留の展開 2.日本人居留の変遷と1920年前後における居留の特質 3.1920年前後における日本人居留地」なお、結論としては、(1)中心市街地における敷地レベルでの空間構成の多様性、(2)外国人居留の領域一主に日本人に関して、(3)日本人居留の深度とその背景の3点に関して考察した。文化的に異種の起源を持つ空間が全く同じ街区に存在することがウラジオストクの都市空間の特徴であること、日本人の居留エリアの形成の要因は次第に北上していく居住空間形成と居留民の増大とのタイミングが合致していたことが考えられること、1920年前後は復元した商店の分布状況から、多くの日本人商店が立地していたことは間違いがないが、土地へ住みつくことの深度を土地や建物の所有で判断するならば、さほどの深度が見られなかったことなどを結論として指摘できる。
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