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1993 年度 実績報告書

複合粒子による多相系炭化ケイ素セラミックスの組織制御

研究課題

研究課題/領域番号 05650657
研究機関九州大学

研究代表者

北〓 純一  九州大学, 工学部, 助教授 (20038079)

キーワード炭化ケイ素 / 窒化ホウ素 / ホウ化チタン / 複合材料 / ナノコンポジット / 耐熱衝撃性 / 破壊靭性
研究概要

1.複合粒子の合成
Si(CH_3)_4-BCl_3-NH_3-H_2系の高温気相反応により超微粒なSiC-BN複合粒子を合成した。粉体は粒径が0.1mum以下であり、非晶質であった。
流動層コーティング法により、SiC粒子(粒径:0.3mum)の上にBCl_3-NH_3-H_2系気相からBN層を析出させ被覆型のSiC-BN複合粒子を合成した。この場合、結晶質(六方晶)のh-BNが析出した。流動層法では気相でのBN粉体の生成を抑え、SiC上にBNが析出するように反応ガス濃度を低くする必要があった。複合粒体は大きさが40〜60mumの球状の凝集粒子を形成しており、BNが凝集体の外表面に局在する傾向があるが、反応ガス濃度を制御することにより凝集体の内部にもBNが分布した複合粉体が合成できた。
2.複合体の製造
気相反応法によるSiC-BN複合粒体にTiB_2粒子(粒径:2mum)を混合し、ホットプレスした。焼結によりSiC中に粒径0.5mum以下のh-BNの微粒子が生成し、そのSiC-BN系のナノコンポジット中に粒径の大きなTiB_2粒子が分散した構造の複合体が得られた。SiC中にBN微粒子を分散することにより耐熱衝撃性は向上するが、破壊靭性が低下した。一方、SiC-BN系にさらにTiB_2を添加すると、破壊靭性が向上し、耐熱衝撃性は若干低下するもののSiC単相に比べると高かった。このように、複合体の多相化と組織制御によって、耐熱衝撃性と破壊靭性に優れた材料の作製が可能であることがわかった。
今後、流動層法で合成したSiC-BN複合粉体についても、複合体の製造と機械的特性の評価を行う予定である。

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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