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1993 年度 実績報告書

分析電子顕微鏡法によるセラミックスにおける溶融金属脆性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05650670
研究機関名古屋大学

研究代表者

黒田 光太郎  名古屋大学, 工学部, 助教授 (30161798)

研究分担者 坂 公恭  名古屋大学, 工学部, 教授 (90023267)
キーワード分析電子顕微鏡法 / 透過電子顕微鏡法(TEM) / 平面TEM / 断面TEM / 溶融金属脆性 / セラミックス / 金属 / 溶融ナトリウム / 粒界相
研究概要

セラミックスは高温においても化学的に安定であることが多いが、反応条件によってはかなり容易に腐食を受けることが知られてきた。セラミックスの溶融金属脆性については、これまで巨視的耐食性に関する研究は行なわれてきたが、表面から数ミクロン程度の腐食反応に注目した微視的耐食性に関する研究はほとんど行なわれていない。燒結助剤を含むセラミックス材料においては、主成分の結晶粒への溶融金属の影響よりも、粒界に対する溶融金属の影響が耐食性を決定していることがしばしばみられる。こうした粒界における溶融金属との反応は、高い空間分解能をもつキャラクタリゼーションが必要であり、分析電子顕微鏡法が有力な手段である。
溶融ナトリウムにジルコニア(ZrO_2)、アルミナ(Al_2O_3)、窒化ケイ素(Si_3N_4)、サイアロン(SIALON)、炭化ケイ素(SiC)セラミックスを溶融ナトリウムに浸漬し、それらの微細構造を透過電子顕微鏡で観察し、溶融ナトリウムによるセラミックスの高温腐食について評価した。その成果を1993年10月の日本金属学会秋期大会において報告した。Y_2O_3とAl_2O_3を燒結助剤とするSi_3N_4燒結体においては、Si_3N_4とナトリウムの反応はほとんど生じず、粒界ガラス相にのみナトリウムが侵入していることが見出された。
セラミックス材料とAl,Zn,Cuなど溶融金属の反応については、実験が進行中である。また試料表面近傍の微細構造観察を行なうために、バックシニングによる平面観察用電顕試料の作成および集束イオンビームによる断面観察用電顕試料の作成を行なった。後者の手法により断面観察試料の作成が容易になることが期待される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 犬塚 隆志: "セラミックス微細構造への溶融ナトリウムの影響" 日本金属学会講演概要(第113回大会). 114 (1993)

  • [文献書誌] 黒田 光太郎: "イオンミリングによるセラミックス試料のバックシニング" 電子顕微鏡. 28. 62-64 (1993)

  • [文献書誌] H.Saka: "Fabrication of Cross Sectional TEM specimens of Metallic Materials Using A Focused Ion Beam" Electron Microscopy 1994. (in press). (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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