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1994 年度 実績報告書

強磁性共鳴による磁気記録媒体の異方性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05650675
研究機関岡山大学

研究代表者

河本 修  岡山大学, 理学部, 助教授 (00234716)

研究分担者 宗像 誠  熊本工業大学, 応用エネルギーエレクトロニクス研究所, 助教授 (10183112)
キーワード強磁性共鳴 / 磁気記録媒体 / 磁気異方性
研究概要

磁気記録媒体の異方性磁場(Ha)の大きさは,記録密度を決める大きな要因であり,その研究は極めて重要である.そこで,本研究では磁気記録用の実用材料をふくめて,超高真空蒸着Co膜,垂直記録用Co-CoO蒸着膜,面内記録用塗布型メタルテープなどの異方性磁場を強磁性共鳴(FMR)を用いて調べた.また,fcc Co膜については,実験的にK_1の値が求まっているので,(111)膜での共鳴磁場の理論値を求めた.
今までに,本研究者はFMRを用いて,エピタキシャルFe膜,塗布型Baフェライト媒体,蒸着テープなどの異方性磁場の大きさとその方向を実験的に明らかにしてきた.更に本研究によって,Co膜やCo-CoO膜のように磁化の大きい膜の異方性や塗布型針状記録媒体の磁気異方性が明らかになった.この結果,磁気異方性の測定法として知られているトルク法に比べた時,磁化の大きい薄膜についてFMRは極めて有力であることが,明確になった.特に,垂直異方性膜については,一般的には磁化曲線から異方性磁場が求められているが,この方法は必ずしも正しくはないことが,Co-CoO膜で明らかになった.また,塗布型媒体については,トルク法だと磁性体の体積値が既知である必要があるが,FMRはその値または膜厚が既知でなくても,実効的異方性磁場(Ha)が求まるということは,有効な特長の一つであることが分かり,例えば,市販のオ-ディオ用メタルテープでは,Ha=7.57kOeが求まった.
今後は,膜垂直方向の異方性磁場の大きい膜である光磁気膜について,異方性磁場が負であるFeCo膜から始めて,大きい正の値を示すFeCoTb膜まで調べる計画である.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 河本修: "Co蒸着膜の磁気異方性" 日本応用磁気学会誌. 18. 263-266 (1994)

  • [文献書誌] 河本修: "塗布型磁気テープの強磁性共鳴" 粉体および粉末治金. 41. 1560-1563 (1994)

  • [文献書誌] O.Kohmoto: "Ferromagnetic resonance in metal audio taoes" Jpn.J.Appl Phys.33. 6542-6545 (1994)

  • [文献書誌] O.Kohmoto: "Ferromagnetic resonance in evaporated Co-CoO films" J.Appl.Phys.(to be published). (1995)

  • [文献書誌] O.Kohmoto: "Ferromagnetic resonance in single-crystal films with a(111)plane" J.Phys.D. (to be published). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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